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低用量ピルも更年期障害の治療になる?

2020年01月29日
悩んでいる女性

更年期障害の治療としてホルモン剤を使用することが多いです。そのため更年期障害の治療に低用量ピルを服用しても良いのかと考えますが、基本的に低用量ピルは使用しません。もともと低用量ピルはホルモン剤という意味ではなく、生理痛がひどい場合や生理不順、ニキビ改善や避妊薬として用いられるもので、避妊薬の中では低用量ではあるのですが、更年期の女性においてはホルモンの配合量が多いため、副作用が起こりやすくなるのです。

低用量ピルに考えられる副作用としては、まず血栓症があげられます。血栓症というのは血管の中に血の塊ができ、それがもとで血管が詰まってしまう状態のことを言います。この血の塊が血液とともに流れてしまい、肺など命に関わる部分まで行ってしまうと血管が詰まってしまい、重篤な状態になってしまうのです。ただ、確率でいえばそう高くはありません。これは幅広い年代の人を対象とした確率だからです。産後や喫煙をしている、肥満、という場合は血栓症のリスクは高くなります。

そして低用量ピルを40歳以降に投与した場合も血栓症のリスクが高くなることが多いです。これはピルの薬の作用と卵巣機能の働きのバランスが悪くなるためで、女性の場合40歳を過ぎるととたんに卵巣機能が衰え始めます。機能が弱くなってきている卵巣にピルを投与してしまうと、作用が強すぎて余分なホルモンがたまり血管障害を引き起こしてしまうのです。

更年期において使用するホルモン剤に含まれるエストロゲンの量は、低用量ピルの約5分の1ほどです。45歳になったら低用量ピルからホルモン補充方法に切り替えるという方法もありますが、更年期障害が起こる年齢は個人差があり、この年齢から切り替えようと安易には考えられないのです。ですので、更年期に入る40歳以上はピルの配合量が少なくても使用しないほうが良いのです。

なお、女性ホルモンを補充する治療の場合乳がんになるリスクがあります。ホルモン補充療法を行えば行うほどリスクは高くなる傾向があり、やめると低くなります。乳がん以外にも脳卒中や認知症になることもあるので、考えて使う必要があるのです。もちろん低用量ピルにおいてもエストロゲンとプロゲステロンの2つが含まれているので、長期間使用した場合は、乳がんのリスクが若干高くなります。

ですが、同じホルモン補充療法でもエストロゲンを単独で補充をした場合は、乳がんの発症リスクは低くなります。